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25年前の話。

俺は小学校6年生。北海道の田舎の農家で同時は夏休み。
夏休みといえば一日中農作業の手伝いをしてたんだけど、俺だけは早くあがって家族の食事を作る当番だったんだ。

その日のメニューはナポリタンだった。
全員分を作り終えて家族が飯食いに帰ってくるのを待っていると来客があり、電話を貸してほしいという。
携帯なんかなかった頃だから快く了解する。
そして聞き耳を立てるまでもなく聞こえる電話の声。

「おったわ。死んでる。そう、河川敷で。一回そっちもどるわ。」

ん?この人いなくなった犬でも探しにきたんか?

そう思った俺は河川敷に様子を見に行くことにした。
堤防を下りると見慣れない黄色いジープが停まってた。
田舎は近所の車とか誰のかすぐわかるからね。

そっか。
もう一人車で探しにきてるんだ・・・犬かわいそうに。

なんて思って車に近づくと中に人が。
後部座席から運転席に突っ伏して顔は横向き。
口から泡。
足元にはバーベキューコンロ。

びっくりした。
もうとにかくびっくりして家族に報告しなきゃ!って。
んで家に戻って作ったナポリタンをモリモリ食いながら「裏の川で人が死んでるよ!口から泡でてるよ!」って報告。
家族ドン引き。

今思えば好奇心の塊だったガキンチョだから飯も普通に食えたんだろうねw

その後は電話貸した人が警察つれて戻ってきたけど、俺は親から「面倒になるから見なかったことにしろ」って言われてふてくされてた。

ここまでなら単なる死体見た話なんだけどさ、夏休みも終わったある夜。
もう死体見た日から何日経ったかも思い出せないけど雪は降ってないから10月くらいかな。

俺が寝てるとさ、足元から何かが上がってくるんだよね。
うちはさ、猫いたから、「あ、猫きたな」って思ったの。
でもなんか変。
やたら重い。

猫のトントンって感じじゃなくてどう考えてもギシッ、ギシッ・・・っての。
バカな子供だったから死体見た事もとっくに忘れてるし、怪奇現象なんて体験したこと無かったかか普通に目をあけた。

そこには”あの時”のオッサンが俺の胸の上で正座してたよ。
口から泡だして。

今ならめちゃくちゃビビるけど、当時はなぜか怖くなくて、「あ、あの時のオッサンだ」くらいにしか思わなかったね。

金縛りもなく、目があったら消えたし。
それっきりオッサンは出ないから成仏したんだねきっと。

で、あとからわかったんだけど、その日はオッサンの四十九日目だったらしい。

引用元:鵺速あなたの傍の怖い話

 

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