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∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part79∧∧

あらすじ山の奥への侵入は禁忌扱いされている地方で、食うものに困り、背に腹は代えられないと禁忌を犯したマタギ。

人が踏み入らぬその場所には、麓では感じなかった獣達の気配を感じ獲物を追うが、不慣れな場所ゆえ捕らえることは出来なかった。

やがて天候が悪化し、雪によって下山もままならぬ状態になり、暗闇の中を彷徨っていると山小屋の灯りを見つける・・

 

316 :本当にあった怖い名無し:2016/04/22(金) 07:40:59.03 ID:dCBOin0E0.net[1/12]

有名かもしれないが昔話

 

昔あるところにマタギがいた。獲物が取れる時期は山で狩りをし皮を衣類にして売り、他は食糧にしていた。

 

冬も近付くある秋の頃、獲物が全くと獲れない日が10日ほど続いた。

越冬の為の保存用どころか当日食うものもなくなり、数日が経過したので、マタギは背に腹は代えられないと普段立ち入る事のない山の奥に行くことを決心した。

その地元では山の奥への侵入は神の怒りに触れるとか、バチが当たるとか言われており、立ち入りが堅く禁止されていたが、実のところ単純に地理的に危険で事故が絶えないのでそう伝えられて来た、と言うことをマタギは知っていた。

 

早朝まだ真っ暗の中、準備をして山の奥に向けマタギは出発した。

順調に山の奥に入ったが、天気は芳しくなく、予想通り険しい場所だった。

しかし一方マタギの睨んだ通り、麓ではさっぱりなかった獣の気配を少し感じた。

マタギが推測するに、どうやら普段より冬が早くやって来ているようで、獣達も早目に冬眠の準備を始めたらしい。

足場に注意を払いながら獲物をじっと待ち静かに後を尾けていった。

 

317 :本当にあった怖い名無し:2016/04/22(金) 08:24:00.36 ID:dCBOin0E0.net[2/12]

しばらく夢中に獲物を追い続けたが、不慣れな地形のため結局捕らえるには至らなかった。

せめて一匹でも、と考えるが焦れば焦るほど冷静さを徐々に欠いていった。

追い打ちをかけるように天気は回復する様子もなく、空は一面雲が覆っている。

雲の上でも太陽は明るいため視界は確保出来たが、崩れるのも時間の問題のようだ。

 

空腹に堪えじっと獲物を待っていたが最悪な事態が訪れた。雪が降ってきたのだ。

太陽が真上から傾き始めてはいるもののまだ明るいため、しばらく粘りその場に留まった。

しかし、山の上部の積もり具合は意外に早く、直ぐに足先が埋まるほどになり、そこでマタギは無理と判断し、雪用の支度はしてこなかったので下山を決意した。

 

ところが下山する時になって大きなミスに気付いた。通り道に目印を付けて来たのだが、雪のせいで反って見えづらくなってしまった。

雪は更に積もり、膝下に迫る勢いで目印すら埋めてしまいそうだった。

記憶を頼りに歩くが、同じような木々の風景に加え地表を隠すような雪景色。

下へ下へと向かおうとするが、覚えている景色は出て来ない。マタギは迷ってしまったようだ。太陽が木々の間に沈んでいく。

 

318 :本当にあった怖い名無し:2016/04/22(金) 09:13:52.84 ID:dCBOin0E0.net[3/12]

ぼんやり明るかった空も太陽が沈み、ついに辺りは真っ暗になった。

マタギは空腹すら忘れて歩き回ったが、方向すら定まらなくなり、寒さで手足が痺れ、徐々に死を意識し始めた。

諦めかけたが辺りをよく見回すと、暗闇の中に白い点の様なものが見えた。

力を振り絞ってそこに向かって行くとそれが灯りだとわかった。

 

灯りは家というか、小屋から漏れていたものだった。マタギは助かったと思い、なんとか山小屋まで辿り着き戸を叩いた。

精一杯戸を叩き、声を出すが小屋の内からは反応はない。

しかし、しばらくして物音と共に中から応答があった。マタギは軽く事情を説明し助けを請った。

 

中の人は少し戸を開けてマタギを確認すると、事情を察したようでマタギを中に案内した。

それは中年の男だった。中年の男はマタギの様子をみると快く家に上げ、囲炉裏で身体を暖めさせ、更に食事が残っていると言い、汁を温めてマタギに食べさせた。

マタギは親切な中年の男に感謝し、そしてその間お互いについて少し話をした。

 

中年の男は炭焼きをしてるらしい、マタギと同じように兼業だ。

山小屋には専用の釜があり、年に数回ここに訪れ留まり、麓の村人のために木炭を作る。

薪の材料が確保しやすいので山中で作り、今年も冬の前に来たと言う。

どうやら、マタギは山を別の方向に下ってしまったようだった。

そうこうしている内に身体が温まってきた。

 

320 :本当にあった怖い名無し:2016/04/22(金) 10:00:40.38 ID:dCBOin0E0.net[4/12]

一段落したところで中年の男はマタギにあることを切り出した。

唐突だが頼みがある、と。中年の男は続ける。

実はマタギが来る前から用事があり、これから出掛けなくてはならない。麓の村に降りて用事を済ませてくるので、その間留守を頼まれてくれとのこと。

マタギは了承するつもりだったが、中年の男は更に加える。

 

何十年と村から通っているから雪道でも迷うことは無いと思うが、しかし帰りは翌朝になってしまうかもしれない。

雪は止まないだろうから今夜は泊まっていきなさい。一応布団を敷いておくのでゆっくり寛いでほしいと。

 

そして、そこで中年の男は本題を切り出した。

実は頼みごとと言うのは、留守中にもし寝る時が来たら直前に火をたくさん焚いておいて欲しい。

薪はたくさんあるので使ってもらって構わない。

それを寝る前に炉にいれて火を大きくするだけで良い、それだけは頼みたいと男は言った。

 

マタギは当然それくらい容易いと頷き快諾した。中年の男は安心したように頼みますと言い、急ぐように準備をし小屋を後にした。

 

323 :本当にあった怖い名無し:2016/04/22(金) 11:07:33.46 ID:dCBOin0E0.net[6/12]

マタギは一人になると、歩き回って疲れていた上にお腹が満たされたのですぐ眠くなった。

とりあえず中年の男に言われた通り、部屋の脇から薪の束を取り出来る限り火を焚いた。

そして布団に入り横になるといつの間にか寝てしまった。

 

どれくらい経っただろう、マタギはふと目が覚めた。

辺りは真っ暗でまだ朝ではないようだった。そして炉の火が消えかかってることが分かった。

頼まれていたことを思い出し、一応もう一度火を焚こうと布団から出て薪を取りに行く。

そこでマタギは妙な音に気がついた。

 

カサカサ、カサカサと不規則に聞こえる。雪の降る音だろうか。

立ち止まってよく耳をすますとフゥー、フゥーと生き物の息づかいも聞こえる。マタギの背筋が凍った。

なぜなら、その音が小屋の中から聞こえてる事が分かったからだ。

獣だ。見えないが直感的にそう思った。

 

その場で動かないように音のする方向を耳で探る、暗くて見えないが徐々に暗闇に目が慣れてくる。

どうやら入り口と反対の、おそらく土間の方向から聞こえているようだ。

土間は一段下がっており地面は更に暗い。僅かな火と慣れてきた目を向け正体を探る。

しばらく見ていると、土間にはどうやら屏風のような仕切り板が置かれているようだった。

324 :本当にあった怖い名無し:2016/04/22(金) 11:39:04.64 ID:dCBOin0E0.net[7/12]

床に置かれた仕切り板、その辺りから獣の息づかいが聞こえる。

怖さをこらえゆっくりと音を立てないように動き、薪を手に取りゆっくり布団に戻った。

獣には火だ、火を焚かなくては。と、消えかかった火に薪をくべる。火がつくまで気を抜けないので土間から目を離さなかった。

すると、今度は別の音が聞こえ始めた。

 

ズルッ ズッ ズッ 何かを引きずる音だ、不規則に聞こえる。マタギは目が離せなくなった、早く火よ点いてくれ早く。

少し明るくなって来たところで安心したのもつかの間、土間の仕切り板をよく見て、あることに気がついた。

仕切り板の横から地面に沿って黒い影がゆらゆら蠢いていた。

 

獣の息づかいと引きずる音が聞こえる ズッズッ 目を凝らしてよく見る。

黒い影に続き、白っぽい物体が地面を這うように板の横から迫り出してきてる。

マタギは心臓が止まりそうになった。

見えたのは女の顔だった

 

325 :本当にあった怖い名無し:2016/04/22(金) 12:16:24.34 ID:dCBOin0E0.net[8/12]

女の顔は目を見開いて横向きに、顔半分だけ出してこちらを逆に見ている。髪やその白い肌から女だと咄嗟に思ったがそれどころではない。

覗き込むと言うより、しっかりとマタギに目線を合わせている。

ゆらゆら揺れているようで小刻みにカサカサ、カサカサ仕切り板の裏で動いているようにも思える。

化け物か!

目を離したり動いたらまずいと思ったのか、腰が抜けたか、マタギはその場で動けなくなった。

 

異様な化け物はずっとマタギを見ている。どれくらいその状態だっただろうか。

マタギは火が充分に点いたのを確認してから一本火を点けた薪を手に取り、前に向けた。

しばらく動いていた化け物は、またズッ、ズッと音を立て始めた。

そして、ゆらゆら揺れるように少しずつ板の裏に戻って行く様子だった。

 

ワケが分からない。仕切り板の後ろには何が潜んでいるんだろうか、火を嫌がったのだろうか。

マタギは少し冷静さを取り戻し銃があることを思い出したが、果たしてそれで仕留められるのだろうか、色々考えは巡るが、火の側から離れないようにして火をもっと焚き続けた。

 

327 :本当にあった怖い名無し:2016/04/22(金) 12:43:19.87 ID:dCBOin0E0.net[9/12]

朝になるまで火の前で震えながら過ごした。もう音は聞こえないようだが安心できない。マタギは早く中年の男が帰ってくる事を祈っていた。

すると、ついに帰って来た。中年の男は10人ほど村の男を引き連れていた。

異様な雰囲気をマタギから感じた中年の男は事情を聞いた。

 

化け物が出たと言うマタギの言葉に村人達は呆気にとられていたが、中年の男は何かを察したようで、すまないと謝った。

マタギが事情を聴くと、中年の男は申し訳なさそうに話し出した。

 

話によると、実は化け物に見えたその女は、中年の男の妻であり化け物や幽霊ではない。

妻は既に不慮の事故で亡くなっていて、亡骸を土間に置いていた。

事前に言えば良かったが、山小屋に女性の遺体が置いてある事実は伝えにくい上、どこまで信頼できるか分からなかった。

山中にいると同時にお互いに危険になる可能性があった。と言うことらしい。

 

328 :本当にあった怖い名無し:2016/04/22(金) 13:07:00.96 ID:dCBOin0E0.net[10/12]

事の顛末はこうだった。

 

炭焼きのため山小屋に中年の男と一緒に奥さんも危険を承知で着いてきた。

冬が早く訪れそうだったため、獲物が減ったオオカミが食料を探しに普段来ない場所にきた。

薪の材料を探しに行ってる間、中年の男は警戒していたが、食事を用意していた奥さんはなす術なくオオカミに襲われた。

 

中年の男は山小屋に帰り惨状を見て絶望した。雪も降ってきた。

麓の村に遺体を持って埋葬したいが、雪とオオカミで担ぎ歩くのは非常に危険だった。

一方で残っていてもオオカミは執念深いので血の匂いを探して戻ってくる可能性はあった。

 

悩んでる所にマタギがやって来たので、そこで村人を呼びにいくことにしたと言う経緯だった。

化け物と思ったのは、再びやって来たオオカミがスキマから侵入して食ってたようだ。

マタギにとって最も恐ろしい体験になったそう。

 

終わり

 

 

329 :本当にあった怖い名無し:2016/04/22(金) 13:21:08.54 ID:HotmIO3e0.net[2/2]

うえー

奥さんの遺体がなかったらマタギが餌食だったね

 

332 :本当にあった怖い名無し:2016/04/22(金) 19:22:58.92 ID:rorYkDLD0.net

そんなこんなで狼が人食ったって話は日本では記録にないんだよな

ヨーロッパでも実は獲物をかっ攫ってくので敵

家畜を主に食うので悪ってイメージ先行で、食い殺された話はマジで少ないw

クマにしとけばよかったのに

 

333 :本当にあった怖い名無し:2016/04/22(金) 19:43:31.41 ID:dCBOin0E0.net[11/12]

創作ではないよ

よくあるかどうか、食うかどうかは関係なく

ナワバリや食料のために戦い襲うのはごく普通だ

奥さんはまず食事つくってたし食材はあっただろうし

クマだともっと別の話になる

 

336 :本当にあった怖い名無し:2016/04/22(金) 20:39:34.83 ID:dCBOin0E0.net[12/12]

日本のオオカミという事で時代がある程度推測できる、クマは一般的に冬眠するが

オオカミは冬で雪が降っても冬眠しないし平気で狩りをする、しかも集団でとても執念深い

というか執念深くやらないとナワバリと食糧を確保できない

 

the greyという映画があってその描写はそこそこ参考になる

かつて人間とのナワバリ争いで人里の食糧や家畜などを荒らしたそうだが

噛む以外の選択肢は無く、それほど強くないので主に集団で襲いそのまま食い殺すのが普通

獲物は天敵以外は拘らないらしい

 

337 :本当にあった怖い名無し:2016/04/22(金) 20:43:22.62 ID:GfrceFca0.net

未だに狼は人喰わない説取ってる奴がいたのかw

欧米ではもちろん、国内でも、明確な記録がないのは食われた奴がほぼ全滅していて、伝聞か、現場を見ての推測による二次ソースしかないためだってことで、ここ十年位で認識が変わってるのにな

 

情弱はこれだから困る

ちょっとは自分で調べてからモノを言えってのww

引用元:http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1449443522/

引用元:怖いコピペ

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