eye

3年前の実話です。

都内の地下鉄での出来事。
乗車して座席に座り電車が動き出すと誰かの話し声が聞こえた。

しーんとした比較的空いた車内にその声だけが響く。
直ぐに向かいの席の男が喋っているのだと気付いた。

リュックを抱え無表情で正面を見据えて喋っている。
車内でデカイ声等を出す人間には慣れてたので始めは気にしなかった・・・が、注意して聞くと内容がおかしかった。

男:「ピッピッピッポーン」
男:「○時になりました。この時間のニュースをお伝え致します」
男:「まずはお天気です。東京は、晴れ、気温は○度。続きまして・・・」

まるでNHKのニュースでも聞いているようだった。

首都圏の天気の後は都内で事故がどうとか、首相が○国の代表と会談したのがどうとか、国会で何が話し合われたとか言ってたと思う。
本物のニュースみたいに淀みなく男は喋り続けている。

何だコレ?

表情に出さないよう気を付けたが正直気味が悪かった。

何駅過ぎてもずっと男のニュース?は続いた。

男の隣に座るおばさんが目を閉じて、すごく嫌そうな顔をしていたのを覚えてる。

やがて自分が降りる駅に着いたが、まだ喋り続けてる男。
多分その後も喋り続けてたと思う。

当時はほぼ毎日その路線を使っていたが、以来男と再会することは無かった。
電波さんって言葉があるけど、本当に何かを受信してるとしか思えなかった。

引用元:鵺速なたの傍の怖い話

この記事を読んだひとは、こちらも読んでいます