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私の住む辺りに小さいながら霊山があり、頂上にそれなりに立派な寺が建てられている。
そんな霊山だが、地元では嫌な噂が絶えず、夜間は周囲の道路を通る人もいない。

 

バイト先のA先輩も普段は山に近い道を避けていたが、
夫が仕事の間、体調の悪い子どもを実家に預けていたため実家に近い山の麓を通った。

麓にある小さな橋に差し掛かった辺りで急に溝にでも嵌ったように車が進まなくなったという。
慌てて車を降りようとすると、人の声がするので窓を開けて助けを頼もうとした。
しかし、声は近づいて来るのに人の姿は見えなかった。
よく聞くと近づいて来るグループは大勢いるらしく、ボソボソと口々に何か話しているようだった。
Aさんはふと、いくら静かな道とは言え、
姿が見えない程遠くにいる人がボソボソと呟く声が窓を閉めた車内に聞こえるのかと思った。
「あ、声が聞こえて来るのは下からだ」と気づいた瞬間、
とっさに死んだ愛犬の首輪を握り締めてアクセルを踏んで逃げ、下から来るモノを見ずに済んだそうだ。
後日、友人とその山の話をしていると、自分も橋の辺りの上流で無数の顔を見たと嫌な顔をして言った。
私が寺があるのに幽霊がいるのはおかしいだろう。
と愚痴ると、死んでる事も忘れているのに成仏するわけがない。と友人は吐き捨てるように言った。

引用元:心霊-都市伝説ナビ-

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