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誰もいなそうだし、次スレもあるようだから、

スレ埋めに投下させてもらいます。

20年近く前に、実家のご近所の

S次さんというおじいちゃんが聞かせてくれた話です。

本当は全部S次さんの語り口調そのままに

書きたかったんだけど

(酔うと、すごくおもしろい話を

語ってくれる名物じいちゃんだった)

「日本語でおk」になりそうなのでw、普通に書きます。

 

 

962 :961:2011/08/19(金) 04:19:15.43 ID:WVfZ9QJo0

S次さんがまだ尋常小学校の頃、

真夏に仲のよかった遊び仲間と2人で山登りに出かけた。

うちの地元には由緒正しい大きい神社とかも建っている

観光地化した山もあるけれど、

遊びに出かけたのは

そこに連なる山々を越えていくための峠のひとつ。

標高もそれほど高くないから、

今で言えば日帰りハイキングくらいのコースだ。

目的の峠には昼前には着いて、

そこでのーんびりと握り飯のお弁当を食べたという。

 

その帰り道のこと。

快晴の空の下、どこからか微かに、

どーんどーんどーん……と和太鼓の鳴る音が聞こえる。

2人は山道を下りながら、

どこから聞こえるんだろ? と耳を澄ませていた。

最初は山仕事のための合図かなにかとも思ったけれど、

どーん、どーん、どんどこどんどこ……と、

どうやらちゃんと調子のある祭り太鼓のよう。

 

道を進むにしたがって太鼓の音は

さらにはっきり聞こえるようになり、

ある分岐路のところまできてみると、帰路とは別の、

寂れた山道を進んだ先から聞こえてくるのがわかった。

 

時間には余裕がたっぷりあるし、なんかのお祭りかもしれない、

せっかくだちょっと確かめていこうぜ。

そういうことになって、

2人は音のする方へ細い山道を登り始めた。

道は、どうもかなり先の尾根の頂に向かっているらしい。

 

 

963 :961:2011/08/19(金) 04:30:46.92 ID:WVfZ9QJo0

だんだん狭く険しくなっていく道を、

最後は薮漕ぎのようになりながら進んでいく。

太鼓の音の出どころはもうすぐそこ、というところまで来て、

やっとあたりの木々がまばらになって視界が開けた。

 

見ると広い尾根の頂に、白い祭り装束で

一心不乱に胴長太鼓を叩いている人がひとり。

予想外なことに、若い女の人である。

 

なんだろう、祭りの練習か、それとも雨乞いのご祈祷かなにか?

S次少年がそのまま歩を進めようとすると、

友人が服の裾を強く引いてそれを制した。

なんだよと思いつつ引っ張られるままに木立の陰に身を潜めると、

友人がこれ以上ないほど嬉しそうな顔で

さかんに胸の前で両手を丸く動かし、

 

「めぇるwwwめぇるwww(見える見える)」

 

と声を殺して囁いた。

「は?」と声を出しそうになるS次少年に

【静かに!】の手振りの後、女の人を指差す。

 

女の人は背中に黒く紋を染め抜いた

薄手の法被のような着物を着ているが、

太鼓を打つ動きのせいか着崩れて、

帯でかろじてはだけるのが抑えられている程度。

下はと見れば、どうやら褌のようなものをつけているだけ。

一言でいえば、半裸だ。

 

むはーーーwww( ゚∀゚)

 

 

964 :961:2011/08/19(金) 04:36:32.89 ID:WVfZ9QJo0

2人して湧き上がる嬌声を必死に押しとどめ、

ふひひwww、むひひひwwwと、

互いにパンチ、エルボー、ボディブローの応酬で

興奮をいなしあう。阿呆だ。

2人の位置から女の人は十数メートルあまり先、

ほぼ真横から眺めていたのだが、

 

どんたったどんたったどんたった……

 

先ほどまでより激しくなった太鼓の打ち様に合わせて、

豊満な胸元がいまにもこぼれ出そうに揺れている。

農民ばかりの地元の村では

見たことがないような白い肌が艶かしい。

 

 

しばし堪能(*´д`*)

 

 

もっと近くで見てえ!

と友人を見るに思いは同じ、再び身振り手振りで

【おっぱい】【見る】【そーっと】【後ろ】【移動】

【あっち】【おっぱい】【近い】

と伝えてくる。

確かに反対側の木立のほうがここよりずっと近くに寄れそうだ。

太鼓の音が響く中、

小声なら話しても聞こえないんじゃとも思ったが、

【おっぱい】【押忍!】

と応えて移動を開始した。友人が先をゆく。

木立の間を少しずつ、気取られないように身をかがめて。

 

 

966 :961:2011/08/19(金) 04:53:39.85 ID:WVfZ9QJo0

女の人を中心に半円を描くように移動し、

ほぼ後方というところに廻り込んだところで、

斜面が激しくなり足場がなくなった。

向こうの木立までショートカットするなら、

一旦、木々の間から抜けて身を表にさらさなくてはならない。

 

もう女の人までの距離は7、8メートルくらいだ。

長めの髪を後ろに巻いてまとめ、

金属の串を数本刺して留めていることまでわかる。

巴紋を染め抜いた薄手の法被は、汗で素肌に張り付いていた。

 

どんどどんどどんどどんど……

 

ますます激しくなる乱れ打ち、

これなら真後ろを通っても気づかれないと踏んだか、

友人が木立からたたっと進み出たその瞬間。

 

ぴたりと止む太鼓の音。女の人がこちらをキッと振り返り、

 

「餓鬼が」

 

の一声が頭の中に低く響いた。直後、

 

どおおおおおおおおおおぉぉぉぉんんん

 

大音響と凄まじい衝撃。

目の前が真っ白になり、S次少年の意識は途切れた。

 

 

968 :961:2011/08/19(金) 05:08:01.19 ID:WVfZ9QJo0

「ライサマ(雷)が落っこっだのよ」

 

どのくらい経ったのか、

S次さんは土砂降りの雷雨の中で目を覚ますと、

激しい胸の痛みに耐えながら、

痙攣する足を引きずって友人に駆け寄った。

おそらく雷の直撃を受けたのであろう友人は、

すでにこと切れていたという。

 

山道の分岐まで自力で戻ったところで

山仕事の人たちに助けてもらったS次さんだが、

雨に打たれ続けたせいもあってか、

肺炎で一時はかなり危なかったそうだ。

 

「てえご(太鼓)さただぐ女がいだっつても、

だーれも信じてくんねよ。

まず、おめさだけでも助がってよがった、

女? おめも脳でもやられだが?

とがしかみんな言わねもんよ」

 

戦前、昭和の初めの頃の話だそうです。

引用元:だいたいオカルトです

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