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私と、私が勤めている会社の同僚2人による雑談から始まります。
『Sさんに最近彼女出来たって話、あれマジみたいやな~!』
『あーあれな! 俺この前の夜、社員寮のSさんの部屋へ女の人が入って行くとこ見たぞ!…髪長くて水色のワンピース着てたわ。後ろ姿だけだったけどな。』
『マジか? Sさんて頭の中はバイクの事しか無いって思ってたけど、ちゃんとやることやってるんだな。意外!』

『確かに。 てか俺もこの前、夜九時頃に駅前の大通りを車で走ってたら、Sさんがバイクの後ろに女を乗せて走ってたわ。 でもさ、その女な、メット被って無くてさ。さすがにヤバいだろ!って思ったわ。』
『あり得んし!警察につかまるじゃん。 俺なんか前に何回かSさんのバイクの後ろに乗せて貰った事あるけど、当たり前だけどメットは絶対着用だし、草履は絶対駄目だからスニーカー履いてこいバカ!って怒られた事あるぜ!…そのバイク、ホントにSさんだったの?』
『当たり前じゃん!見間違うわけ無いって。 あのバイク乗ってる奴、この辺じゃ他に見たこと無いし、メットのステッカーが目立ちすぎて一発でSさんだって分かるわ!』
『そうか…。なんかSさんいい加減だな。女なら特にメットは大事でしょ! 仮に彼女じゃ無いとしてもな。』
『てか、Sさん本人に彼女出来たのか確認した奴って会社の中にいるのか?』
『多分いない。Sさん自分からは絶対に言わないだろうしな。 でも目撃情報はめっちゃ多い!』
『その情報って、ほぼほぼ社員
寮の部屋へ入ってく後ろ姿と、階段を登ってく後ろ姿のみ。』
『だよな…。顔見たこと無いし声も知らんわ。』
『バイクの時は、顔見えなかったのか?』
『無理。反対向いてた。 …あ、その時も水色のワンピースだったわ! 何か見てて寒そうだった。』
『それって何月? てか最近の話だよな? じゃあおかしくねーか?』
『たしかに…。 皆が寮で目撃したのも最近の話だから、冷静に考えたらおかしいわ。』
『3月に半袖の水色のワンピースって… 変わり者かよ?』
『やっぱり明日の昼休みにでも、Sさんに直接聞いてみるか?』
『だな。』
翌日……
『Sさん、今から昼寝っすか?』
『なんで?』
『ちょっとだけ話いいっすか?』
『お前ら3人とか? まぁ別にいいけどコーヒーは?』
『あ…スミマセン… 今買って来ますので!』……………………
『何?話って。』
『あ、はい。では単刀直入に聞きます! Sさん最近彼女出来ましたよね? よく寮で見かけますよ。』
『は?彼女?俺の? アホか!あり得ねーっての。 適当な事言うなバカ。』
『え?違うんですか? あれ?…あ、そっか!じゃああれは妹さんでしたかー!』
『妹な訳ないだろ! 妹は大学卒業して今は日本に居ないわ。 ホント何なんだよお前ら。』
『マジですか? でも、社員寮に住んでる連中で、4人が目撃してるんですよ。髪の長い水色のワンピース着た女の人が、Sさんの部屋に入って行く姿。あと、階段を登って行く姿も。3人とも真面目です。』
『念のために言っとくけど、俺の妹のヘアスタイルは、ショートだぜ。肩から下に伸ばした事は1度も無い。 誰なんだその女は?誰か顔見たのか?』
『いや… 皆、後ろ姿しか見てません。 何か変な感じになってきましたね。Sさんスミマセン。』
『謝るなっつーの。で、他には何かないのかよ? その女について…。』
『あ、じゃあ今度は俺が話します。 Sさんこの前の夜九時過ぎに、駅前通りをバイクで走ってましたよね? 後ろに水色のワンピースを着た女の人を乗せて。 しかもノーヘルで。』
『は?何だよそれ? ますます意味分からんわ。 俺がバイクの後ろに女を乗せて走ったのなんて、それこそ妹が大学一年の夏に一度だけ乗せたのが最初で最後だわ。 しかも今時ノーヘルは無いだろ。 いくら何でもそれは嘘だよな?』
『いや、嘘なんか着いてません。Sさんは真面目な人だから、俺たち嘘付いたり騙したりなんて出来ませんよ。』
『そうか…だよな…スマン。………あ、まさか…?あの時のあれ…。マジかよ…。』
『Sさん?どうしたんすか?』
『あ、いや。てか、バイクで俺を見たのって先週の木曜日じゃないか?思い出してくれ!』
『はい、確かに木曜でした。木曜は毎週九時過ぎに、バスケのクラブチームの練習帰りで駅前通りを通るので間違いないです。』
『やっぱりそうか…。 実はあの夜な、駅前通りを通って寮へ向かってたんだがな、途中でパトカーが追いかけて来やがってよ。 別にスピードオーバーもしてないし、メットも被ってたし、整備不良でもないし…。 とちゅうでパトカーがスピーカー越しに止まりなさい!って言うから素直に止まったんだわ。 で、警察が近づいて来て(【あれ?どこ行った? あ、ごめん。間違えました。安全運転でお帰りください。】って言ってそそくさと去りやがってよ。 何なんだこの警官は?と思ってムカムカしながら寮へ帰ったんだが。 多分、警察にも見えてたんだろうな…ノーヘル女が。』
『だと思います。』
『明日会社休んでお祓いして貰ってくるわ。何かヤバいよな俺。』
翌日、Sさんは会社を休みました。が、夜になっても社員寮には帰って来ませんでした。
でもその夜、Sさんの部屋から髪の長い水色のワンピースを着た女が出てくる所を目撃した同僚が居ました。
ほんの一瞬の出来事でしたが、女の顔は長い髪で覆われていて口元しか見えなかったそうですが、確実にニヤニヤしているのが髪の毛越しに伝わって来たと言います。
同僚はあの時、何とも言い難い、経験したことの無い恐怖を感じたと言っていました。。
その夜は、明け方まで強い雨が降り続けていました。そして女が何処へ消えたのかは誰も知りません。
翌朝会社に着くと、社内がざわついていました。 どうしたのか?と聞くと、Sさんが昨夜遅くに雨の中バイクを走らせていて、信号の無いT字路のコンクリート壁にフルスピードで突っ込んで、バイクは大破し、Sさんは悲惨な状態で死んでいたそうです。Sさんは何故かヘルメットを被っていなかったそうです。その為、顔面と頭部は原型を留めていないほどの状態だったそうです。。
その後の警察の捜査によると、Sさんが雨の中をバイクに乗って猛スピードで走っている姿を、対向車のドライバー4人が見かけていました。
4人の証言は共通して『後ろにノーヘルの女を乗せていた。』と。
そして、最初と2番目と3番目にSさんを目撃した人は、『Sさんはメットを被っていたが女は被っていなかった。』と証言しましたが、4番目の目撃者だけは、『Sさんも女もメットを被っていなかった。』と証言しました。
更に、Sさんのメットが見つかった場所は、4番目の目撃者がSさんを見た場所より少し手前の道路脇だったそうです。
バイクで走行中に、Sさんの身にいったい何が起こったのかは謎のままです。
そもそもあんな大雨の真夜中に、Sさんは何故バイクに乗っていたのか?何故猛スピードで走っていたのか?あの日、お祓いには行ったのか?
そして最大の謎。あの髪の長い水色のワンピースの女は、いったい誰だったのか?
Sさんが亡くなってから、もう3年が経ちますが、一昨日、同僚がバスケの練習帰りに駅前通りを車で通った時、後ろから来たバイクが追い越して行ったらしいのですが、そのバイクの後ろには、あの女が乗っていたそうです。
その同僚に寄ると、この3年間でバイクの後ろに乗っているあの女を見たのは、これが6回目だそうですが、1回目~4回目に女が乗っていたバイクの男性は、半年程前にバイク事故で亡くなっていると同僚は言っていました。
5回目~6回目に女が乗っていたバイクの男性は、少なくとも一昨日までは生きている姿を、同僚は目撃していますが今は分かりまさせん。
本日今現在、この地域のバイクによる死亡事故は報告されていません。

引用元:怖い話のまとめ オカ学

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